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温泉衛生管理

温泉施設の大敵 レジオネラ属菌対策

まるで忍者のように塩素剤から逃げ隠れするこの細菌は大変な曲者です。
塩素剤が流れてくるとスケールやスライム・バイオフィルムの中に逃げ込んで増殖を繰り返し、時にはバクテリアに食べられたふりをしてその体内でなんと1日で1,000倍以上に増殖します。
とてもやっかいなこの菌を退治するには、滅菌装置に任せるしかないというのが一般的ですが、実はやっかいなのはレジオネラ菌だけではありません。

意外と知られていないスケールの危険性

温泉成分が結晶化したスケール(湯の華とも呼称されるもの)は菌類の温床となりやすく、よき隠れ家でもあります。

スケールを取り除かない限り、完全な殺菌効果は期待できません。
発生前の段階であればスケール防止剤により各所の結晶化は予防できますが、既存のスケールに対しては科学洗剤による洗浄が効果的です。ただし、温泉由来のスケールの成分は多様性に富み、洗浄剤の選定に非常に悩まされてきました。

そこに注目した当社では、温泉分析表などをもとに、スケールに合わせて洗浄剤調合うノウハウを確立。ほぼ100%の成果を得ることが可能です。
さらに、無公害型成分を基軸としで構成されていますので環境を汚染しません。
スライムやバイオフィルムを同時に取り除くため、レジオネラ属菌ゼロ環境のベースに循環回路が生まれ変わることができます。

温浴施設衛生管理のスタンス

温浴施設の衛生管理は、単に薬剤による殺菌に重点を置いたのでは不充分で、施設全体の衛生管理を確立しないと見落とす要素がたくさんあり、真の効果を発揮しません。
厨房・食材・トイレの他に空調・水・害虫なども含めてお考えください。

当社では浴場に関して専門的に提案させていただきます。
そこで、お客様の安全を確保するために日常次の作業が欠かせません。

  1. 整理・整頓・点検…すべてにおいてここからスタートします。
  2. 清掃・ゴミ処理…まず清掃が衛生管理の基本です。
  3. 設備機器の点検…ろ過機・薬注機が正常に機能していますか?
  4. 殺菌消毒・害虫駆除…最後の仕上げが殺菌で保険的要素です。

尚、殺菌を優先しても2と3が不備では効果がありません。

レジオネラ属菌の「隠れ家」はスケール以外にも存在する

『業者に配管洗浄をしてもらったが、レジオネラ属菌がまた検出された』と言う声を最近良く耳にします。
原因は何でしょうか?レジオネラ属菌は一般の細菌と違い超微細菌です。洗浄剤や殺菌剤から身を隠す「隠れ家」がいたるところにあります。そこをしっかり把握して再度点検してみましょう。

1.温泉スケールや酸化鉄(サビ)の中

スケールや酸化鉄には過酸化水素は無効です。溶解も分解もできません。
それぞれ専用の洗浄剤を選ばないといけません。

2.連通管の中

連通管の中の湯は、浴槽の湯を抜いたり補給する時に限り、ゆるやかな水流を生じます。
場合によっては滞留したままです。当然ゴミやスライム・バイオフィルムが堆積しています。
定期的に月に1回は洗浄しましょう。

3.水位計の管

上記の連通管と同様で、ここも汚れの溜まりやすいところです。
浴槽の床から機械室の計器まで細目の管がつながっており、浴槽水が滞留したままで、入れ替わることがありません。やはり定期洗浄が必要な箇所です。

4.浴槽の亀裂の中

露天風呂に良く見かけますが、天然石を重ねたすき間(モルタル部分)が剥がれて奥深い穴になっている箇所や、ひび割れの中にはスライムやバイオフィルムがビッシリ詰っています。ですから、いくら高濃度殺菌をしても菌までは届きません。

5.浴槽のタイルの中

浮いたタイル(たたくと乾いた音がするのですぐわかります)の下は、スライムやバイオフィルムが堆積しています。
目地が痩せてタイルが浮くのですから、菌も易々と入り込みます。

6.バイブラ装置の鉄板の下

鉄板をはがすと、驚くほどのスライムやバイオフィルムがドロドロと堆積しています。

7.ジェット栓のエアー吸入管と循環ポンプの回路

エアー吸入管やジェットの水流回路からも菌が検出されています。

8.浴槽のフランジ(淵回り)の下

浴槽のフランジには、石材や木材が使われています。良く見るとコーキングや目地が剥がれて隙間が開いていることがあります。
取り外してみると、やはりドロドロと堆積しています。

9.カビの中

壁・天井・浴槽のカビの中からもレジオネラ属菌を検出することがあります。
湯気で舞い上がった菌が天井のカビに繁殖して、水滴とともに浴槽に落ちてくる、と言った悪循環型です。
特に、洞窟風呂や天井の低い場合に多いので留意してください。

10.貯水槽の中、貯水槽から浴槽までの送水管
11.クーリングタワーから飛来

浴室の近くや屋上にクーリングタワーがあると菌が風に乗って入ります。
地上のクーリングタワーであれば簡単なお手入れ方法がございますのでご相談ください。

12.鑑賞池や水路、最近多い「足湯」など

露天風呂の近くに景観を目的に池や水路があります。
ほとんど手入れがされず、藻やバクテリアが繁殖しています。
池の植物を枯らさずに、簡単に除菌する方法があります。
足湯からは感染しないと思い込んでいる方が多いのですがさにあらず。
浴槽の中でも特に人の垢が溜まるところです。要注意!!

13.給湯設備・ボイラーからの配管

高温だから有り得ないとお思いでしょうが、実は見落としやすい箇所です。

14.木風呂は要注意

一端菌が入るとなかなか除去し切れないのが木風呂です。
木風呂での菌除去でお悩みの方はご相談ください。
※腐った部分はバクテリアの巣ですので張り替えてください。

15.備長炭の危険性

多孔質の炭はレジオネラ属菌にとって格好の「隠れ家」です。
炭の表面で塩素を取り除いてくれますから、奥へ入り込めばこんなに安全な場所はないのです。

16.人工温泉に使う石材・ろ過材

炭と同様に、多孔質タイプのセラミックボールや麦飯石は長時間使用したままだと危険です。
目詰まりした汚れを時々洗浄してください。フィルター式のろ過材も同様です。

17.ろ過機・ヘアキャッチャーの中

循環回路の中で最も多く菌が検出される場所であることは良く知られています。
また、あまり知られていない例として鉄製のろ過機は塩素で酸化されサビが大量に発生している例を全国に見受けます。
サビは塩素の除菌効果を損なうばかりでなく、菌の「隠れ家」にもなります。
詳しくは、ホームページのろ過機・ろ過材・部品の末尾欄をご覧ください。

18.ドレンも見逃してはならない大切なポイントです

配管のドレン・ヘアキャッチャーのドレン・ろ過機のドレンなど排水口は所々にあり、汚れやゴミが堆積し、レジオネラ属菌の住家になります。